2020年 ラオスの労働事情

2020年12月4日 報告

 国際労働財団(JILAF)では、ラオス・ミャンマーチームとしてラオス、ミャンマーの労働組合役員を招へいし、労働を取り巻く最新情報の共有や日本の労働組合の特徴、生産性運動や雇用安定の取り組みなどについて学ぶためのプログラムを用意した。しかし、新型コロナウイルス禍の影響により来日交流が困難となり、「オンラインプログラム」による取り組みとなったため、従来の「海外の労働事情を聴く会」も開催が不可能となった。
 以下は、ナショナルセンターや参加者からの報告資料等を参考にまとめたものである。

ラオス労働組合連盟(LFTU)

Nithvilay Phetmixay
マスメディア局 副局長

Ouxay Saophachanh
LFTU開発研究所 副所長

Oudone Phongsavath
人材開発部 部長

Vanseng Boutthavong
国際局テクニカルスタッフ

Syfong Xaiyasone
宣伝局教育部 副部長

 

1.ラオスの労働情勢

  2019年 2020年
実質GDP(%)
(出典元)
6.43 3.5
見通し
物価上昇率(%)
(出典元)
3.32
(世界銀行ウェブサイト)
 
最低賃金
(時間額・日額・月額)
(出典元)
□時間(5.228 = $ 0.65 )
□日額(42.307 = $ 5.285 )
□月額(1,100 = $137.5)
(労働法)
□時間(5.228 = $ 0.65 )
□日額(42.307 = $ 5.285 )
□月額(1,100 = $137.5)
(労働法)
労使紛争件数
(出典元)
63
(LFTU)
4
(LFTU)
失業率(%)
(出典元)
2
(ラオス経済開発計画)
2
(ラオス経済開発計画)
法定労働時間
(出典元)
8時間/日
(労働法)
48時間/週
(労働法)
時間外/割増率
150~200%
(労働法)

2.ラオスのインフォーマルセクター労働者の現状

 主に以下の課題が挙げられる。

  • 小企業には規制や制度がなく、契約労働がない。
  • 労働者は義務や権利についての知識に乏しい。 結果として不当に低い賃金(日給払い)で働いているが、使用者と交渉ができない。
  • 労働者の大半は季節労働者であるため、別の職場への移動がある。
  • インフォーマル労働者は分散、または家族で事業を行っているため、恒常所得がなく、労組を結成できない。

3.労働組合が直面している課題

 労働者の組織化が進んでいない。特に民間セクターにおいて、労働組合に対する理解が十分でなく、そのため戦略的な組織化が行えていない。既存の民間セクター労働組合でも組合活動に対する知識が少ないため、職場単位で労働者代表を設置できていない。
 また、労働者の頻繁な移住もあり、組織化を難しくさせている。
 以上を踏まえ、LFTUでは特に民間セクターに対して労働組合の役割や労働者の保護に関する研修を行い、労働組合活動への賛同を得るとともに、民間セクターについての情報収集を強化している。