国際労働財団(JILAF)は、外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」の支援を受ける「タイの職場におけるHIV/AIDSトレーナー育成プロジェクト フェーズ2」の締めくくりとして、トレーナー育成スキルアップセミナーを9月30~10月2日(第2期生対象)、労使協力スキルアップセミナーを10月3~5日(第1期生対象)、タイ・バンコクで開き、54人が参加した。
第2期生対象のトレーナー育成スキルアップセミナー
はじめにJILAF・井上グループリーダーは「このプロジェクトは3ヵ年計画でトレーナーを育成するプログラムであり、第2期生は初年度のプログラムは最後となる。今回のセミナーで疑問点をしっかりと整理し、2年目と3年目のセミナーにつなげるための基礎作りとしていただきたい」とあいさつ。
次にITUC-TCエイズ作業部会・タワチャイ委員長は「このJILAFとのセミナーに参加した組合員は、HIV/AIDSの正しい知識を学び、職場や地域社会でこの経験を活かしてもらいたい。セミナー参加者が活動することによって、わが国のHIV/AIDS問題の解決に少しでも貢献できるように活動を展開してほしい」と述べた。
次に3日間のセミナーでは[1]職場で陽性者の組合員が会社側による不当な配置転換をさせられた場合の模擬労使交渉[2]タイ労働省によるディーセントワークと社会情勢――などについて講義が行われ、積極的にセミナーに参加した。また、今後の具体的な行動計画を作成し、HIV/AIDS問題に向き合う組合員の姿が印象的であった。
また、第1期生がファシリテーターとしてセミナー運営に協力している。
第1期生対象の労使強力スキルアップセミナー
続いて、第1期生対象の「労使協力スキルアップセミナー」の開会式では、JILAF熊谷副事務長が「1期生の参加者は現在2年目のプログラムとして、労使で協力したHIV/AIDSへの課題についての取り組みを学んでいる。今回のセミナーでさらなるスキルアップをめざし、多くのことを学んでほしい」とあいさつ。参加者からはITUC-TCスパポーンとタワチャイが「HIV/AIDSの取り組みでは、労使が協力して課題解決できるような仕組みづくりを構築し、地域社会でも正しい基礎知識を多くの方々に伝えられるような活動を展開する」と決意表明を行った。
セミナーでは、[1]タイ労働省によるディーセントワークと社会情勢[2]JILAF・熊谷副事務長による効果的な労使協議の進め方と模擬協議[3]参加者の職場や地域での活動を報告[4]フェーズ3に向けての行動計画の立案――などを行った。また、最終日にはASO(エイズ対応標準機構)を審査するNGOからの講習会を受け、その後行われた「ASOオーディター資格試験」では全員が合格した。
今回で、HIV/AIDSトレーナー育成プロジェクトフェーズ2は終了し、次回はプロジェクトの最終段階となるフェーズ3をスタートさせる。
月日 | 内容 | |
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09月30日 | 木 | 第2期生トレーナー育成中間セミナー |
10月01日 | 金 | 第2期生トレーナー育成中間セミナー |
10月02日 | 土 | 第2期生トレーナー育成中間セミナー |
10月03日 | 日 | 第1期生労使協力スキルアップセミナー |
10月04日 | 月 | 第1期生労使協力スキルアップセミナー |
10月05日 | 火 | 第1期生労使協力スキルアップセミナー |