9月28日から10月7日の日程で、アジア5カ国6組織から9人を招聘した。
今回、35歳以下の若手組合リーダーを対象とした初めてのチームであった。労働組合活動経験は数年という参加者が多かったものの、企業別組合での委員長を務めるなど、日頃より労働運動を積極的に実践していることから、各講義や訪問先での意見交換は非常に活発なものとなった。
労働講義では、戦後日本の労働組合の歴史や春闘をはじめとする日本の労働組合の運動、日本の最低賃金制度、労働法制、民主的な労働組合の運営などについて学習し、最低賃金制度や公務員の社会保障制度等に関心が高かった
連合では、連合の概要や方針、様々な活動の説明の他、「働くことを軸とする安心社会」の考え方について講義を受けた。参加者の多くは、労働運動と政治のかかわりや、書籍や教育を通した若者向けの取り組みに強い関心を示した。
産別訪問では、自動車総連を訪問し、自動車産業の現状と課題、自動車総連の概要とその役割について説明を受けた。リーマンショック時の自動車産業全体の売り上げが落ち込む中で、労働組合がどのような取り組みを行ったか等について関心が高かった。また、自動車業界で働く様々な職種の賃金制度や最低賃金の適用などについての質問も出された。
工場訪問として、いすゞ藤沢工場を訪問し、工場見学といすゞ労働組合との意見交換を行なった。参加者らは、様々な重機を扱いながらいかに安全に業務を遂行するか、労働者の働く姿をじかに見ることができた。意見交換の場では、労働組合の職場改善に向けた具体的な活動や、福利厚生(企業内年金制度など)について多くの質問が出た。
また、初めての取り組みとして実施した若年者雇用に関する意見交換では、各国が抱える若年者雇用の課題について理解を深めるとともに、共通の課題としてインフォーマルセクターや非正規労働など、不安定雇用に従事する若年者の割合が年々上昇していることが挙げられた。参加者は課題克服に向けた労働組合の役割や対策について活発に意見交換を行ない、議論を深めた。
■ | 自動車総連 | ■ | いすゞ自動車㈱藤沢工場 |
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■ | いすゞ自動車労働組合藤沢支部 | ||
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