国際労働財団(JILAF)は2013年8月18~27日の日程で、ヨルダンの首都アンマンで多国間セミナーを開催した。今回のセミナーの主な目的は、過去の招へい事業参加者のフォローアップと訪問国の労働事情の把握であり、ヨルダンおよびその周辺国(チュニジア・エジプト・パレスチナ)から総勢48人が参加し、労働組合活動の状況や中東地域の情勢・労働事情について意見交換を行なった。
セミナーの冒頭、團野専務理事のあいさつで、中東・北アフリカ地域における民主化革命、多国間セミナーの目的などについて触れ、その後、「歴史的な一大転換期を迎えている世界経済とその発展を支える建設的労使関係の構築」について講義を行なった。その後の意見交換では、①日本における非正規労働者の状況②ICT革命による世界経済への影響③企業別労働組合の特徴などについて多くの質問・意見があり、日本の労使関係に対する高い関心がうかがえた。
各国の代表者4人より①日本で学んだことを自国の労働組合活動でどのように活用しているか②現在の労働組合の置かれている状況はどうか、などを中心に、労使協議の重要性や組合員教育の必要性、ナショナルセンターと政府との関係などについて状況報告があった。
また、招へい事業は中東地域においても高く評価されており、今後も継続的な支援を期待する声が多かった。
在ヨルダン日本国大使館やITUCアンマン事務所など多くの関係機関を訪問し、ヨルダンだけでなく中東地域における労働事情についても多くの情報を把握することができた。
月日 | 内容 | |
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08月18日 | 日 | ヨルダン労働組合総連合(GFJTU)訪問 |
08月19日 | 月 | ITUCアンマン事務所訪問、労働省訪問、在ヨルダン日本大使館訪問 |
08月20日 | 火 | 多国間セミナー |
08月21日 | 水 | GFJTUとの打合せ |
08月22日 | 木 | GFJTU加盟組織訪問(ペプシコーラ工場) |