1月20~2月2日の日程で、中東・アフリカ北部諸国の8ヵ国から計10人(うち女性3人)を招聘した。
中東・アフリカ北部地域の国々の労働事情は、日本とは大きく異なっているが、非正規雇用や格差拡大など、グローバル化の影響による問題については、日本と共通している国もある。日本の関係各組織は、その解決に向けてどのような対策に取り組んでいるのか、ということに参加者の関心は集まっていた。また、その解決のためには、日本はもちろん世界各国の労働組合と、連携を強めていく必要性を感じていた。
連合三重プログラムでは、連合三重役員との意見交換で、労働者生活の向上ために労働者の協同による福祉事業が運営されていることや、東日本大震災時の連合三重の活動についての説明を受けた。ジャパンマリンユナイテッド㈱訪問では、製造現場を視察するとともに、労使関係についての説明を受けた。三重労働局・ハローワーク津を訪問した際は、三重県における雇用情勢についての説明を受けるとともに、職業安定行政の現場を視察することができた。さらに、労働者福祉事業活動の実例として、住宅生協が運営する住宅販売事業現場を視察し、説明を受けることができた。
産別・職場訪問プログラムは、電機連合の協力を得た。電機連合本部において、多岐にわたる電機連合の活動について説明を受け、その後、傘下の㈱東芝府中事業所を訪問した。製造現場を視察するとともに、労使との意見交換を行なった。労働組合が個々の組合員と、どのようにコミュニケーションを取っているかなどについて話を聞くことができた。
最終日には、プログラムを通じて得たことで、今後どのようなことを自国の活動に活かしていきたいかと質問したところ、「労使対話を重視して問題解決にあたること」「労使で生産性向上に取り組む姿勢」「政労使の三者による協議」「春闘」などの回答があった。
常に対話を重視して問題解決にあたる日本の労使関係は、労働を始め、社会状況のさまざまな面で、日本と大きく異なるアラブ社会の労働組合指導者からも、高く評価されていた。
しかし、国情があまりにも違うことから、帰国後すぐに日本のシステムを導入することは難しいが、今回得られた経験と情報は大変貴重なもので、今後の建設的な労使関係の確立に向けた第一歩としたいと各人がそれぞれの表現で伝えていた。
■ | 連合三重 | ■ | ジャパンマリンユナイテッド㈱ |
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■ | ジャパンマリンユナイテッド津労働組合 | ■ | 三重労働局 |
■ | ハローワーク津 | ■ | 三重県労働者住宅生活協同組合 |
■ | 電機連合 | ■ | ㈱東芝府中事業所 |
■ | 東芝労働組合府中支部 | ■ | 日本経済団体連合会 |
皆さまどうもありがとうございました。 |