第15回ユース・リーダーシップコース(多国間セミナー)の開催

 1月23日~27日に、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)およびオン・テン・チョン労働研究所(OTCi)との共催により、第15回ユース・リーダーシップコースをシンガポールにて開催しました。本セミナーには、合計29名が参加しました。

JILAF講義の様子

 冒頭、JILAF相原理事長、ITUC-AP吉田書記長から、各国の参加者を歓迎する言葉が述べられた後、吉田書記長による講義「復興に向けた新たな社会契約-5つの要求と労働組合の行動」があり、「私たち労働者は政府が決めた政策を黙って受け入れたり従ったりしてはならない。政策決定、特に、労働者の仕事と生活に直接影響する問題に関する政策決定に積極的に参加しなければならない」として「社会正義の実現のためにITUC-APとして①雇用、②権利、③社会保護、④平等、⑤包摂性、5点を中心に活動を促進させる。労働者の力を結集させ、社会対話を機能させ、社会の様々なステークホルダーと協働することが重要である」と説明がありました。

 また、JILAFからは1)「国際労働運動-なぜ今国際労働運動が必要か」、2)「労働組合と労使関係-労使関係とは」、3)「労働組合と労使関係-ビジネスと人権」、4)「労働組合と労使関係-職場の環境改善」の4つの講義を中心にセッションを行いました。

 当該セッション内において、相原理事長の講義「国際労働運動-なぜ今国際労働運動が必要か」では「コロナ禍を経験し、国々、人々が同じスタートラインに立ったとも感じる。COVID-19に費やした3年間をどう活かせるかが大事である。他者の利益を思い、公共の利益の最大化に向け、働く一人ひとりが連帯し、グローバルシチズンシップを具現化すべき時であり、国際労働運動はそこに不可欠な私たちのステージである」として、参加者に対する激励がありました。

 また、ITUCから「労働者の力の結集」として、組織化に向けた具体的なアプローチについて、ケーススタディー、グループ討議・発表、ロールプレーなどを通して、参加者から日頃の活動の際に感じる疑問や苦慮している点などを取り上げながら、実践的な手法についての情報共有があった他、シンガポール全国労働組合会議(NTUC)若手リーダーとの交流ではNTUCの活動としてタクシードライバーやフードデリバリー従事者の組織化(Association)、ユースの取り組みとしてメンター制度などの相談手段の設置などの紹介がありました。

 「戦禍にある労総組合組織とユース」のセッションでは、オンライン形式によりウクライナFTUU、アフガニスタンNUAWE、ミャンマーCTUMから自国の状況について説明があり、ウクライナのIvan Khrapko氏は「人々の安全衛生の確保ができない。深刻な課題の一つとしては、状況の長期化により子どもたちや若年層の教育の機会が奪われていることである」と話し、組合建物が崩壊した中での活動の様子が紹介されました。

 OTCiのセッションでは「強力なリーダーシップの構築」として、リーダーシップの形について、各自の携帯電話を利用してQRコードを読み取り、感情、行動理論に基づく行動自己評価方法(DISC アセスメント)を行いて分析し、結果に応じてグループ分けを行って討議・発表を行なうなど、様々なツールを用いてセッションが行われました。

 閉会式では、ITUC-AP吉田書記長から「これからの労働運動を作っていくのは皆さんである。本コースで得た知見を活かし、世界の仲間と連帯を深めて欲しい」と述べられ、セミナーが閉会しました。