第14回ユース・リーダーシップコース(多国間セミナー)の開催

JILAFの参加者(オンライン)

 2月16日~19日に、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)およびオン・テン・チョン労働研究所(OTCi)との共催により、第14回ユース・リーダーシップコースをオンライン形式にて開催しました。本セミナーには、合計28名が参加しました。

 冒頭、JILAF相原理事長、ITUC-AP吉田書記長から、各国の参加者を歓迎する言葉が述べられた後、吉田書記長による「コロナ禍からの復興に向けた社会契約と5つ要求」と題した講義があり、その中で、昨今の行き過ぎた市場経済に加え、今般のCOVID-19パンデミックにより世界各国の労働環境が悪化している中、世界の富が公平に分配されていない状況に触れ、「社会正義の実現のためにITUC-APとして①雇用、②権利、③社会保護、④平等性、⑤包摂性の5点を中心に活動を展開する。我々は労使のみならず、広く社会の声に耳を傾け、異なる意見とも誠実に向き合い、社会と対話することが重要である。」との説明がありました。
 JILAFからは森下プログラムマネージャーが、「コロナ禍の日本の労働組合の役割と社会対話の状況」をテーマに、①日本の労使は雇用安定を重視している点、②雇用安定について、三者構成機関である労働政策審議会で協議されている点、③雇用安定を重視する背景としての生産性三原則について、④生産性三原則の実現のための労使協議制度について、説明し「このようなときだからこそ、労使が対立するのではなく、双方が歩み寄り、一緒に危機を乗り越えていくことが労使のみならず、広く社会にとっても重要なのではないか。」と訴えました。
 ITUC-APからは複数の講師がそれぞれ、「組織化の重要性」、「SDGsゴール8の達成に向けた労働組合の役割」、「ディーセントワークや収入向上による経済成長を通じた所得格差への対応」、「若者を運動に巻き込むための課題や戦略」等をテーマに、参加者との議論や、ITUC-APが作成した歌を共有する等、様々な手法を用いながら説明しました。
 オン・テン・チョン労働研究所(OTCi)からは、「強力なリーダーシップの構築」をテーマに、「現在は変革の時代である。この時代にあっては、待つ・我慢する、という旧来型のリーダーシップではなく、責任をしっかり持った状態ですぐに反応できるリーダーシップが重要である。そして、変化に否定的であったり、戸惑ったりしているメンバーの心情に寄り添いながら、上手く変化に適応させる能力が問われる。変化は危機でもあるが、チャンスでもある。いかに組織をポジティブに変化させられるかが、皆さんに問われている。」との説明がありました。
 閉会式では、ITUC-AP吉田書記長が「このプログラムに参加されている皆さんが、これからの労働運動を作っていく。そのためにもこのプログラムを契機に、より世界の仲間と連帯を深めて欲しい。」と挨拶し、続いてJILAF斉藤副事務長から、プログラムの意義に触れた上で、「労働組合がさらに社会に受け入れられ、特に皆さんと同じ若い世代からの支持を集めるためには、グローバル化に伴う格差の拡大や気候変動、人権等の社会課題に対して労働組合が取り組んでいるということを、もっと社会にアピールする必要がある。そして労働組合の組織が大きくなれば労使や社会との対話においても存在感を高めることができる。」と激励を込めた挨拶をし、セミナーを閉会しました。

参加者の様子

1日の学びを見える化