インドネシアKSPI/JILAF労使関係・労働政策(IR)セミナーの開催

 11月5日、6日に、インドネシアKSPIとの共催による「労使関係・労働政策(IR)セミナー」をインドネシア・スマラン県にて開催しました。本セミナーには、合計113名が参加しました。(参加者を変え、同セミナーを2回開催しました。)

 冒頭、KSPIラミディ事務局長、JILAF矢木専務理事が挨拶を行い、本セミナーの主旨・目的等を参加者全員で共有しました。

 つぎに、KSPIから、「オムニバス法に捉われない労働協約」と題して、①労働協約で取り決める内容、②労働協約の締結の仕方、③労働協約と法律の関係について説明した後、「労働協約は労使の話し合いの成果である。締結にあたっては、一方が他方を圧倒するのではなく、労使双方が誠実・正直に情報開示の考え方に基づき話し合いを重ねて締結すべきである。」と締め括りました。
 つぎに、JILAF矢木専務理事から、「日本における労働協約の締結および団体交渉について」と題して、①団体交渉「春闘」について、②労使協議と団体交渉の違い、③労働協約の内容、等について具体例を示しながら説明しました。

 その後のパネルディスカッションではKSPI、JILAFに加え、中部ジャワ州労働基準局とインドネシア経営者協会(APINDO)もパネラーに加わり、労働協約が果たす役割や労働協約の締結に向けて何が重要かというテーマに対してそれぞれの立場から見解を述べる機会がありました。発言要旨は以下の通りです。

 中部ジャワ州労働基準局:労使は交渉や協議の中で前向きな内容を、透明性をもって協調的に正義に基づいて話し合う必要がある。この営みが労働協約の締結につながり、職場の安全・従業員の健康や働きがい、ひいては生産性の向上に資する。
 APINDO:労働協約の締結にあたっては、企業の決算状況等も含めて、労使双方がありのままをさらけ出して向き合うことが重要で、これが実現すれば紛争に発展するケースは極めて少なくなる。労働協約がない企業においては、まず労働組合から使用者に対して労
働協約の締結を持ちかけることが必要。
KSPI:人権を尊重するという基本姿勢を労使で確認し合うことが必要であり、その基本姿勢の下、労使が調和的でなければならない。

 閉会式では、JILAF矢木専務理事が、本セミナーがKSPIの協力により無事に終了できることへの謝意を表した後、本セミナーが皆さんの今後の活動に少しでも役立ち、社会経済の発展を通じた雇用安定、労働者の権利保護などに結実することを祈念します、と挨拶し、続いてKSPIラミディ事務局長から、JILAFおよび日本国政府の協力への謝辞とともに、「本セミナーでは、壁や相手を無理やり突き破ったり倒したりするのではなく、自分の組織や会社をよく見て、調べた上で行動することが大切だということを学んだ。本日得られた情報・知識を自分たちの組織でぜひ周知して欲しい。」と述べ、セミナーを終了しました。