先進国チーム

開会式の様子(JILAF理事長挨拶)

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により延期されていた(当初計画では2020年11月開催予定)先進国チームのプログラムが、他チームと同様「オンライン開催」の形で、2021年2月22日から26日にエストニア1名(女性1名)、ノルウェーの1名、計2名(うち女性1名)の参加を得て終了しました。COVID-19の影響はこれら先進国でも甚大で、当初計画した4か国全ての参加は得られないなど開催が危ぶまれ、また直前になってもエストニア参加予定者の一人が、感染し隔離された同僚の代替要員として通常業務に就くため参加を断念せざるを得ないという状況もありました。

 本チームは、我が国からの進出企業だけでなく、我が国への進出企業も多い国々の労働組合活動家を招へいし、我が国の労使関係・労使慣行・労働法制、生産性向上と雇用安定の取り組み等について学んでもらい、建設的労使関係の構築と民主的な労働組合運営等に関する情報を提供し、同時に先方の労働事情についても情報収集することが目的です。
 今回、労働者の安定した生活に欠かせない社会保障制度が進んでいると言われる国々からと、有益な関連情報の交換ができました。参加者も日本の労働事情・社会保障制度等について学び、自国での活動に活かしたいとの思いを持ったようです。

 日本の労働運動の役割と課題に関する講義では、戦後日本の社会・経済の中での労働組合の変遷と現状、団体交渉と労使協議を使い分けつつも「話し合いを尽くす」建設的労使関係を通じた労使紛争の未然防止と雇用安定の取り組み、春闘や政労使の協議などについて学び、本プログラムの趣旨を把握しました。
 日本の労働法制・社会保障制度については、JILAFによる講義で労働者を支える仕組みとして詳細を学び、厚生労働省の講義で概要を把握し、理解を深めました。
 日本労働組合総連合会(連合)の講義では、国際政策局による連合本部の概要・重点活動、連合の平和活動などの説明の他、生活福祉局から、社会保障制度の概要と、その拡充に向けた連合の取り組みについて説明を受け、理解を深めました。
 日本生産性本部の講義では、他のチームとは趣旨を変え、日本の生産性の現状を見た上で、その課題、特に第三次産業での生産性向上について学び、さらにコロナ禍にあっての対応についても知見を広めました。
日本経済団体連合会(経団連)の講義では、経営者の立場から見た生産性三原則のあり方、日本的労使関係および労働慣行に基づく労働組合の生産性向上への寄与について聴講しました。
 オンライン・リアルタイムセッションは通信環境による問題もなく実施でき、フォローアップ(役員との質疑応答)では、参加者からの質問に回答する形でそれぞれの理解を深めることができました。参加者からは、戦前の労働組合の状況、生産性に関連してリーン生産方式の病院への適用可否など、講義内容から大きく発展した内容の質問も出され、日本の労働事情に対し関心が寄せられていることがわかりました。一方で社会保障制度が進んでいると言われる両国からは、労働者の立場からの説明を受け、日本の仕組みと比較する機会にできました。更に他チームでも話題になったため急遽追加したCOVID-19まん延に対する労働組合の取り組みについても、活発な情報交換ができ、COVID-19収束の折には、ぜひ日本を訪問し、労働組合・関連組織の活動の現場・状況を見たいとの意見も出ました。
 閉会式では以下のようなアクションプランの提案も受け、それぞれの経験を基に本プログラムで得た知識をさらに活かしていきたいとの決意表明がありました。
(1) 同じ労働運動で共通点もあることを知り、さらに連携をすべく国際担当と協議したい(ノルウェー)
(2) 日本の仕組みの良いところを自国に取り入れていきたい(エストニア)

今回ご協力いただいた関連機関一覧

参加者の様子

オリエンテーションの様子(参加者側)

質疑応答の様子(JILAF側)

閉会式(常務挨拶)