インドINTUC/JILAF労使関係・労働政策セミナーを開催

講義風景

 2020年11月20日~21日および翌2021年1月8日~9日に、インド南部タミルナドゥ州のスリペンブドゥールおよびチェンナイにおいて「労使紛争未然防止に向けた建設的労使関係構築」を主要テーマとした労使関係・労働政策セミナーを開催しました。(日本からはオンライン参加)

 スリペンブドゥールで開催したセミナーには45名が、チェンナイで開催したセミナーには48名が参加しました。

 スリペンブドゥールで開催したセミナーでは、JILAFから、労働組合の役割と課題として、建設的労使関係の構築と無用な労使紛争の未然防止の取り組みを中心に、特に生産性運動について強調しつつその歴史的経過を含め共有しました。参加者からは、「日本の事例と比較した上でのインドの労使関係の課題について」、「良好とはいえない労使関係を好転させるためにとれる行動について」等の質問が寄せられ、適宜回答しました。
 続いてモディーン・サーマル・インディア社労務人事GMのアルン氏およびアクシル・インディア社労務人事GMのバドゥリアス氏より、経営者側から見た労使関係の歴史および課題、インドにおける労働法の現状と労働者の権利保護について説明がありました。特に昨今モディ政権が取り組んでいる改正労働法の概要に関し、連邦法と地方法の適用関係が複雑であった労働法体系が、連邦政府主導で賃金法・労働安全衛生法・社会保障法・労使関係法に再編されたことについての概説がありました。
 続いてジャガナタンINTUCタミルナドゥ州会長から、日本の労使関係と比較しつつ、インドの労使関係の課題について説明があり、翌日のグループワークに向け課題提起がされました。
その後、「建設的な労使関係構築に向けて取り組むべきこと」をテーマに、参加者間でのグループワークが実施され、参加者からは「労使関係を発展させるために、経営者側との密なコミュニケーションが必要であること」、「労働組合として組織を強化する必要があり、そのためにも組合役員の自己学習が必要であること」等のアクションプランが発表されました。
 閉会にあたり、JILAF斉藤副事務長から参加者に対して、「COVID-19の流行下で非常に大変な時期であるが、この災禍を好機ととらえてそれぞれの立場で話し合いを尽くし、より良い労使関係・職場環境を作ってほしい」と挨拶しました。ジャガナタンINTUCタミルナドゥ州会長からは、コロナ禍の厳しい状況でセミナー開催できたことに対してJILAF・日本政府の継続的な支援に感謝の意が示されるとともに、参加者に対しても学んだことを現場で実践を促す旨発言があり、閉会しました。

 チェンナイのセミナーでは、JILAFから、日本におけるCOVID-19の雇用への影響を最小限に留めるための施策等について触れた上で、労働組合の役割と課題として、建設的労使関係の構築と無用な労使紛争の未然防止の取り組みを中心に、その歴史的経過を含め共有しました。参加者からは、「日本の事例と比較した上でのインドの労使関係の課題について」、「生産性三原則の詳細について」、「コロナ禍での日本での労働者保護の現状について」、等の質問が寄せられ、適宜回答しました。
 続いてブリヂストン・オートモーティブインディア社労務人事GMのヴィジャイパスカール氏、弁護士のラマ・ウェバー氏、NSKベアリング社労務人事副GMのクマール氏から、経営者側から見た労使関係の歴史および課題、インドにおける労働法の現状と労働者の権利保護について説明がありました。特に昨今モディ政権が取り組んでいる改正労働法の概要に関し、連邦法と地方法の適用関係が複雑であった労働法体系が、連邦政府主導で賃金法・労働安全衛生法・社会保障法・労使関係法に再編されたことについての概説がありました。
 その後、建設的な労使関係構築に向けてより良い労使関係を構築するため取り組むべきことをテーマに、参加者間でのグループワークが実施され、参加者からは「組合員目線に立った職場実態の把握、把握後の経営側への意見の伝え方をよく考えて実践すること」、「客観的な目線を持って状況把握を実施すること」等のアクションプランが発表されました。
 最後にJILAF小山参与から参加者に対して、アクションプランの中でも特に職場改善のプランニングについて非常に感銘を受けたと表明し、新型コロナウイルス感染症の流行下で非常に大変な時期であるが、労働組合と会社・組合役員と組合員の信頼構築が必要であり、それぞれの立場で話し合いを尽くしより良い労使関係・職場環境を作ってほしいと挨拶し、閉会となりました。

参加者の様子

会場風景

参加者アクションプラン