ネパールITUC -NAC/JILAF労使関係・労働政策(IR)セミナーの開催

オンライン会議の様子①

 12月7日に、国際労働組合総連合ネパール加盟組織協議会(ITUC -NAC)との共催による「労使関係・労働政策(IR)セミナー」をオンラインにて開催しました。本セミナーには、合計38名が参加しました。

 冒頭、ITUC-NAC、労働雇用社会保障省(MOLESS)、使用者連盟(FNCCI)、南アジア地域労働組合評議会(SARTUC)の代表者、JILAF南雲理事長から開会挨拶があり、一様にCOVID-19感染流行が経済・雇用への甚大な影響を与えているこのタイミングで本セミナーを実施することの意義と重要性について触れられました。
 また、在ネパール日本国大使館吉岡参事官より、「オンラインでビジネス法入門を実施したところ、191名の日本企業の方々に参加いただき、COVID-19影響下においても多くの日本企業がネパールに熱い視線を送っており、それらの企業が健全なビジネスを展開していくためにも、建設的な労使関係は必要不可欠であり、皆様の活動が両国の経済関係の更なる発展に繋がることを期待している」とのメッセージが寄せられました。

 つぎに、JILAF斉藤副事務長が、①日本におけるCOVID-19の感染者数の推移、②雇用・失業情勢の推移、③雇用の維持、失業予防のための施策等について共有した後、COVID-19影響下にあって、労働者も使用者も非常に困難な状況におかれている今だからこそ、建設的な労使関係、また、労使を含めたネパール全国民に対する支援策が講じられるための社会対話の必要性を強調しました。

 続いて、カトマンズ大学ビスオ・パウデル経済学博士が、3月下旬にロックダウンが発令された後、中小企業や自営業者を中心に影響を受け、多くの社会的に脆弱な人々の収入が一層減少し、または職を失っているにもかかわらず有効な支援策が打ち出されていない、との課題を指摘するとともに、建設業やオンライン事業等における新たな雇用創出策や経済活性化のための積極的な財政支出策の早期実現の重要性を訴えました。

 さらに、NTUCヨゲンドラ・クンワル事務局長は、政府が掲げている職能開発訓練機関(CTEVT)による職業訓練、若者を対象とした起業のための低利融資等の施策の着実な実行を求めることについて述べるとともに、①利害関係者間の有効な社会対話の実施、②インフォーマル労働者や自営業者の社会保障システムへの組み入れ、③失業保険制度の導入、④健康保険制度の従業員家族への適用、⑤地方政府レベルにおけるインフォーマル労働者や自営業者の登録制度の実施等を労働組合組織同士が一体となって政府に提言すべきであるとの見解が示されました。

 閉会式においてJILAF南雲理事長は、「ITUC-NAC3組織が連携を更に強化し、広く社会から認知される活動を展開することを期待している」と挨拶し、NTUCマヘンドラ・ヤダフ会長代行より、JILAFの協力により実りあるセミナーが開催できたことに対する謝意が表され、セミナーを終了しました。

参加者の様子

オンライン会議の様子②