パキスタンPWF労使関係・労働政策セミナー(IR)を開催

塩田常務理事あいさつ

 国際労働財団(JILAF)は、パキスタン労働者連盟(PWF)との共催で、労使関係・労働政策セミナーを8月28~29日、イスラマバードで開催しました。 セミナーにはザフール・アワンPWF事務局長(ILO労働側理事)をはじめ、PWF所属組合役員67名(うち、女性10名)が全国より参集しました。 

 開会にあたりアワンPWF事務局長から、JILAFおよび日本国政府の継続的協力への感謝が述べられ、特に被招へい者のその後の活躍に言及し、今後ともJILAFとの連携強化を求める発言がありました。

 政府側代表として参加したジュネジョ在外パキスタン人・人材育成省事務官からは、「今パキスタンでは多くのインフォーマル労働者に社会保障が行き届いていない現状がある。私たちの目が届かないところまで、PWFが組合組織として組織化を進めてもらうことで、取り組みをより進めやすくなる。より良い社会保障制度を導入できるように、政府として尽力していくことを約束する。PWFにも積極的に意見を寄せていただくよう、よろしくお願いしたい。また、これらの組織力の向上は、建設的な労使関係の構築があってこそできるものであり、JILAF・日本国政府の引き続きの支援・指導についてお願いをしたい」と挨拶がありました。つづいて、JILAFを代表し塩田常務理事は、国際競争の中で労働の価値向上やそのための人財育成が重要で、それらを通じて社会経済を発展させるためには、職場をベースにした労使関係の健全化と労使関係の強化が必要なことを共有しました。

 冒頭講義で塩田常務理事は、日本の建設的労使関係と雇用安定の取組等について概説し、労使協議制を例に、話合いを重視した労使の相互理解、生産性向上と事業課題への取り組み、雇用確保・安定への努力などを共有し、その後、活発な質疑応答がなされました。また、JILAFの鈴木副事務長より、日本における労働運動の変遷についての報告を行いました。物価上昇・経済成長(生産性向上)に合わせた賃金水準の改善の取組みや、春闘の流れなどについて概説した後、建設的な労使関係を構築することの重要性について説明し、活発な質疑が交わされました。

 セミナー初日後半及び2日目については、PWFアワン事務局長より、イムラン・カーン首相の依頼により、ステークホルダーであるPWFがアワン事務局長を中心に取りまとめて政府に提出した「労働者の気持ちを察して勇気づけるためのPWFによる方針説明書」(Mazdoor EHSAAS Program)の講義の中で、インフォーマルセクターの労働者への社会保障整備がなぜ必要なのかについての問題提起がされ、首相の諮問委員会での議論状況について、そしてパキスタンのおかれている経済状況について報告がされました。産業・州単位でのインフォーマル労働の実態についてもデータを用いた報告がされるとともに、女性の社会進出などについても触れられ、今後の拡大を期待し場内からも声援が贈られました。その後、参加者間での活発な質疑とJILAFからのコメントがなされました。

閉会にあたり、アワン事務局長より総括的なコメントがあったのに続き、塩田常務理事は「近年の技術進歩に対しては労使で雇用を守るよう対案を出し合うこと、また、海外投資の呼込みには労働生産性も重要であり、人への投資を政府・使用者団体に訴えることも重要」と述べ、セミナーを終了しました。

日程

月日内容
08月28日08/28セミナー1日目(会場:イスラマバード市内)
08月29日08/29セミナー2日目(会場:イスラマバード市内)

参加者の様子

会場の様子

会場の様子

JILAF役職員・PWF代表者・政府側代表者