2019年度労使紛争未然防止セミナー

セミナーの様子

 本年8月7日、「建設的な労使関係の確立で社会経済の発展と労働者生活の安定を」をテーマに、第7回「労使紛争未然防止セミナー」を開催しました。今回は、日本企業の進出が著しいインドの労働組合関係者、また日本企業進出の伸びが著しいモンゴルの労働組合関係者及び使用者団体関係者、インドの日系企業の人事労務管理調査を行った研究者をお招きし、労働組合、企業、行政関係者など、計58名が参加しました。

 JILAF南雲理事長の主催者挨拶の後、インド及びモンゴル両国から、労働情勢も含めた労使紛争の現状と未然防止のための取り組み課題について報告を受けました。

 インドからは、特に多国籍企業における労使紛争の原因と、労使紛争の未然防止に向けた取組課題が提起されました。モンゴルからは、労使紛争の原因とその解決状況、労使紛争解決に対する労働組合と使用者団体の関与について報告されました。両国ともに、多国籍企業が本国と同様に労働者の権利を保護し、進出国の法律を遵守することが必要であるとの意識を提起されました。また、インドから、多国籍企業の労働組合と進出国の労働組合が相互に交流することにより、労働条件や職場環境の改善などについて情報や経験を共有し合うことと、労使を含めた労働関係者に対する教育の重要性が述べられました。

 研究者からは、インドの人事労務管理において、労使紛争未然防止につながる内容としての調査報告を受けました。とりわけ、人事運用における説明責任の明確さと、徹底した対話によるマネジメントが紛争の未然防止につながるとの報告がありました。

 報告が終了した後、JILAF安永専務理事のコーディネートで、会場からの質問も含めた質疑応答と意見交換を行いました。報告内容の理解を深めるやり取りのほか、質疑は多岐にわたりましたが、各国から日本の労働関係者に期待することで、締めくくりとしました。

 最後に、JILAF塩田常務理事から本日のセミナーの内容を受けた労使紛争未然防止に向けた取り組みの要点と、このようなセミナーの取り組みが、「SDGs2030持続可能な開発に向けた目標」の実現にも貢献できるとの認識が示されました。また、本年11月実施のJILAF主催の国際シンポジウムへの参加を要請し、セミナーは終了しました。