国際労働財団(JILAF)と独立ネパール労働組合会議(NTUC-I)が協働で運営する9校の非正規学校の運営会議を4月19~20日、インド国境近くのネパール・チトワン郡バラトプールで開き、教師および学校運営関係者約40人が参加した。
JILAFはネパールにおいて児童労働対策を推進するため、「児童労働撲滅のための学校プロジェクト」を展開。最低限必要な教育からも見放された貧困層の子供たちに基礎教育を提供し、公立学校に編入させることを目標としている。
1996年のプロジェクト開始当初、ネパールの非正規学校は、9ヵ月校、12ヵ月校があり、毎年入学した生徒の80%以上を公立学校へ編入させてきた。2008年度からは3年制を導入し、2011年4月に384人が卒業。入学した生徒の85%が公立学校へ編入し、継続して学習している。
運営会議では、3年間の運営総括を行なうとともに、5月から始まる新年度に向けた運営方針について論議を行ない、今後も関係者が一丸となって学校運営に取り組むことを確認した。
会議後の学校モニタリングでは、パルサ校、バーラ校、ナワルパラシ校、ルパンデヒ校――を訪問。各校では卒業生や保護者、学校関係者などを集めて卒業式を行ない、JILAFの高橋専務理事より卒業証書が授与された。保護者や関係者からは、JILAFの学校運営事業に対して「JILAF校に入学できたことで、読み書きや計算ができるようになり、将来の夢も描くことができるようになった」「開校当初は、地域社会からの信頼が得られず、貧困層の子どもたちを学校に通わせることが大変であったが、今では大勢の入学希望者が集まってくるようになった」等の感謝の言葉が述べられた。
月日 | 内容 | |
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04月19日 | 火 | 学校運営会議1日目 |
04月20日 | 水 | 学校運営会議2日目 |
04月21日 | 木 | パルサ校・バーラ校モニタリング |
04月22日 | 金 | ナワルパラシ校・ルパンデヒ校モニタリング |