バングラデシュ・ネパールチーム

 7月24日から8月6日の日程で、バングラデシュ、ネパールチームを招へいし、2ヵ国から計10名(うち女性4名)が参加した。両国ともに女性リーダーが先頭に立ち、プログラムの円滑な運営や各講義への積極的な参画に貢献していた。講義では、内容の理解を確認する質問が多くあり、講義内容を理解したいという真摯な姿勢が随所に垣間見られた。特に、参加者は日本の成功事例や本プログラムで学んだことを関係者に共有しつつ、「日本の労働運動をロールモデルとして取り組んでいきたい」との意思表明もあったことから、自国に戻ってからの今後の活躍と効果が期待される。
 プログラム前半では、労働組合リーダーとしての問題意識に関する提起、日本の労働組合運動の役割と課題、日本の社会・労働法制について講義が行われた。連合訪問では、労働条件・中小労働対策局から最低賃金に関する連合の取り組みについて講義を受け、ナショナルセンターとしての連合の活動や日本の最低賃金制度の歴史、その法制度の特徴と課題等について知見を深めた。
 産別講義では、自治労およびUAゼンセンを訪問し、組織概要および活動内容、現在直面している課題、それらの解決に向けた産業別組織としての取り組みなどについて説明を受けた。とりわけ、労働組合の組織化や政治への関わり方、労使対等・自治の重要性については、具体的な成功事例等を交えた説明および質疑応答があり、連合および企業別組合との関係を含めた産業別組合の役割等について看取した。
 労働事情を聴く会では、それぞれの国から労働情勢や課題が報告された。特に、バングラデシュからは、6組織のナショナルセンターが、本年7月19日と20日に統合へ向けた会議を開催したとの報告があった。
 地方連合プログラム初日は、宮城職業能力開発促進センター(ポリテクセンター宮城)多賀城実習場を視察した。工場訪問では、トヨタ自動車東日本株式会社の宮城大衡工場で自動車の製造現場を視察し、清潔かつ整然とした労働環境で生産性を高めていることに深く感銘を受け、見聞きしたことを自国に必ず伝えていきたいとの言及があった。連合宮城との意見交換では、組織概要や役割、東日本大震災被災地支援を含む主な活動等について説明を受け、労働相談の事例や連合宮城の人員構成、人選方法等について意見交換した。翌日のハローワーク仙台では、管内概況や業務概要、外国人労働者の就労状況等について共有された後、職場視察に合わせて実際にコンピュータで求人票を検索した。県庁訪問では、東日本大震災復興情報コーナーを視察し、復興事業の進捗等について説明を受けるとともに、宮城県山田副知事を表敬、友好的な相互交流が図られた。また、宮城県議会議員との意見交換では、主に女性の活躍推進や男女格差の是正等について質疑がなされた。
 日本生産性本部では、生産性三原則や日本的労使関係、今後の課題等について講義を受けた。参加者からは、合理化による労働力余剰時の対応や労使協議制等について質問が出され、日本の労働組合の生産性向上への寄与についてあらためて理解を深めた。経団連からの講義では、経営者団体から見た労使関係について説明を受け、特別手当水準の決め方や女性の活躍推進、解雇の条件等について、質疑がなされた。労働金庫協会訪問では、事業の成り立ちや理念、現場の活動等について説明を受け、労働者のための共済組織の任務・役割等への理解を深めた。
 すべてのプログラムの終わりに、参加者から以下のアクションプランが提案され、セミナーを政労使で開催し、日本の労働法制や労使慣行、建設的労使関係などを共有したい、日常的に労使間のコミュニケーション機会を増やすことで、良好な労使関係を構築したい、労働省等にハローワークやポリテクセンターのような就職支援機関の設立を提案したい、日本の生産性運動を関係者に紹介し、生産性三原則を導入したい、労働金庫や全労済について広報し、労働組合による相互扶助システムの導入を進めたいとの発言があった。

今回ご協力いただいた関連機関一覧

参加者の様子

自治労訪問

UAゼンセン訪問

全労済北日本事業部訪問

連合宮城役員と

トヨタ自動車東日本株式会社宮城大衡工場見学

労金協会訪問