現地の労働組合や使用者団体、政府や国際労働機関(ILO)、NGOと協力しながら社会的に脆弱な労働者を組織化し、職業訓練や情報提供等を実施し自立した生活を支援しています。
※SGRA=「Supporting Grass Roots Activities 」目的
アジア貧困地域の社会的に脆弱な人々、とりわけ、自営業者、零細企業、女性、若年者、児童労働従事者などのインフォーマルセクターで生活している人とその家族などを組織化(互助団体の設立)することにより、草の根レベルでの社会セーフティネットの構築支援を行っています。 それらの営みを通じて、インフォーマルセクターからフォーマルセクターへの移行を目指します。背景
アジア諸国においては、グローバル化に伴い経済の発展と雇用は増えたものの、その一方で過度な競争による労働者の生活低下や経済・教育等の様々な分野での格差の拡大、宗教・民族間の対立、インフォーマル経済の拡大とインフォーマルセクター労働者の増加などの課題が顕在化しており、公正な経済・社会の発展に向けて喫緊の課題となっています。活動内容
現地の労働組合、使用者団体、政府、国際労働機関(ILO)、NPOと協働で、以下の3点を柱とした事業を展開しています。その上で、地域ごとに事業の対象者を中心とした組織化を促し、自主的に生活情報の提供や職業訓練を実施する協同組合の設立と運営を支援することで、地域ごとの課題・特徴に根差した自主的な生活支援の基盤(社会的セーフティーネット)の構築と定着を目指しています。ライフサポートセミナーの開催
各国、地域の実情に沿った生活向上のための基本的な情報の提供と活用方法の指導(法律、金融、社会保険他)
労働法、家計改善、安全衛生、社会保障、相互扶助、起業ノウハウ/マーケティング、公的サービス等
職業訓練の実施
地域のニーズに則した職業開発・識字訓練と、就労・就職斡旋セミナーの(ジョブフェア)の実施
縫製、美容、農業、キャンドルづくり、バイク修理、木細工、エビ漁、家畜、溶接等
互助団体設立のための情報提供
相互扶助(共済・クレジットユニオン)制度の説明・事例紹介・手続き支援
協同組合、少額貸付、傷病手当、慶弔手当、内部監査の実施
SGRA事業は、「国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業」として厚生労働省の補助を得て実施しています。
事業の成果(2024年4月時点、人数は累計)
- ネットワークメンバー数:10,384人
- 職業訓練受講者数:8,629人
- 就労・就職・起業者・スキル向上者数:5,049人