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サムスン電子のストライキ、一月未満で失敗

2024.09.17掲載

8月5日のニューヨーク・タイムズは「サムスン電子で初めての無期限ストライキは参加者も少ない中、交渉の成果もなく25日間で終了した」と報じた。

コンピューター・チップの大手、サムスン電子のストライキは同社数十年の歴史でも初めてだが、スト参加者は組合員31,000名のうち6,500名で、会社もストライキによる影響はないと言明していた。数か月にわたる労使交渉では賃金、ボーナス、休暇手当について討議されたが進展がなく、組合は6月1日の警告ストの後、7月に入り無期限ストに突入した。

しかしストライキ資金は8,000万ウォン(USD60,000)、組合員へのストライキ手当は無く、7月末にはスト中止を宣言せざるを得なかった。サムスン電子労組のソン・ウーモク委員長は「無給でストライキを戦った組合員に何等の成果も残せなかったことに組合リーダーとしての責任を感じる」と述べたが、ストライキ計画は示さずに散発的なゲリラストや予告無しの電撃ストを続けた今回について「負けた訳ではない。戦術を変更しただけだ」と言明した。

労働組合幹部は先週、同社会長自宅前で記者会見を開き、リー会長に行動を求めたが、会長はパリ・オリンピックに出席中で、業界関係者と会談中であった。また同社は先月、予定通りに新型携帯デバイスのギャラクシーFOLD6とスマート・ウオッチを発売している。なお世界の同社従業員は260,000名を数える。