活動報告 労使関係開発

タイ ITUC-TC/JILAF労使関係セミナー

2024.01.25掲載
開催: 2023.11.02 2023.11.05
修了者たち(バンコク首都圏)
2023.11.2~2023.11.3(バンコク首都圏)/ 2023.11.4~2023.11.5(シーラチャ県)

国際労働財団(JILAF)は、ITUCタイ協議会(ITUC-TC)との共催で、11月2日~3日、11月4日~5日にタイのバンコク首都圏、シーラチャ県で労使関係セミナーを開催しました。同セミナーには、全国の労組指導者など130名が参加しました。

セミナーでは、「ビジネスと人権」をテーマとして、現地労組やILO、労働省、使用者団体、企業が講義やデータ分析の報告等を行い、その後、グループディスカッションを行いました。

1日目、JILAF役員の講義があり、ILOが定めた中核的労働基準の概要を説明した後、人権デューデリジェンスや労働組合の役割について説明しました。次に、労働省の講義があり、労働省の取り組みの紹介と建設的労使関係の構築の重要性について述べました。その後、ILOより講義があり、「ビジネスと人権」は世界的なトレンドになっており、サプライチェーン全体で意識する必要がある中で、労働組合は解決策の糸口であり、継続的な取り組みを行う上で重要な役割をもつと述べました。使用者団体からも講義があり、使用者はサプライチェーンの下流に対してもビジネスパートナーとして平等に扱うべきであると述べ、労使で理解を深めるために話し合いの場を多く設け、情報交換を行うためのプラットフォームをつくることを例に挙げました

2日目、初日の振り返りをした後、JILAF役員より日本の労働組合を取り巻く状況や、日本の労働運動の歴史や労働組合の雇用を守る重要性について講義を行いました。次に、質疑応答を行い、日本の昇給制度や、正規雇用と非正規雇用の違いに関する質問、タイでも不安定な雇用形態が問題になっており、日本の対応策を教えて欲しいという意見が出ました。最後に、参加者がアクションプランを作成し、各グループから、労使対話を確立し政策や方針の情報共有を行うための課題解決に向けた委員会を設置する等、政労使が一体となって取り組んでいくという案が発表され、閉会しました。

参加者の様子

  • JILAF役員講義の様子
  • 修了者たち(シーラチャ県)
  • 参加者発言の様子