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イタリア労働総同盟(CGIL)本部襲撃の極右勢力に判決

2024.01.15掲載

12月20日のワシントン・ポスト、MSNニュースなどは「ローマ裁判所は2021年10月に起きた極右勢力によるイタリア労働総同盟(CGIL)本部への襲撃について、デモ指導者に8年2か月から8年7か月の実刑を課した」と報じた。

極右勢力は、勤務時のコロナウイルス・ワクチン接種などに関するデジタル証明書(グリーンパスポート)提示義務に反対するポポロ広場における1万人デモ行進の参加者を扇動し、政府政策を支持するCGIL本部を襲撃した。主力メンバーとして極右政党の”新たな力(Forza Nuova)”のフィオレ党首など7名が含まれる。

CGILはグリーン・パスと呼ばれる証明書提示が職場の安全を守るためとして支持していたが、これに抗議する乱入者達は組合のコンピューターを破壊、電話線を切断、扉や窓を破壊するなどした。

この事件についてCGILランディーニ会長は直後に、1世紀前に起きた当時のベニート・ムッソリーニ率いる新興ファシスト勢力による労働組合への攻撃に言及、乱入を非難した。

この事件は、米国で2021年1月6日に起きた、選挙結果を受け入れないトランプ前大統領が扇動したとされる米国議事堂乱入事件を想起させるもので、当日のローマ警察は、同時期に発生していたイタリア首相官邸や議事堂へ侵入するデモ隊についての対応もしていた。