第16回ユース・リーダーシップコース(多国間セミナー)
国際労働財団(JILAF)は、10月30日~11月3日に、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)およびオン・テン・チョン労働研究所(OTCi)との共催により、第15回ユース・リーダーシップコースをシンガポールにて開催しました。本セミナーには、合計29名が参加しました。
冒頭、JILAF相原理事長、ITUC-AP吉田書記長から、各国の参加者を歓迎する言葉が述べられた後、吉田書記長により「復興に向けた新たな社会契約-5つの要求と労働組合の行動」と題して講義があり、「性別、人種、年齢等、すべてにおける差別やハラスメントや暴力があってはならない。社会正義の実現のためにITUC-APとして「雇用」「権」、「社会保護」「平等」「包摂性」の5点を中心に活動を促進させる。労働者の力を結集させ、社会の様々なステークホルダーと協働することで社会的対話を強める大きなうねりを作っていこう。」と話されました。
また、JILAFからは「1)国際労働運動-なぜ今国際労働運動が必要か」、「2)労働組合と労使関係-労使関係とは」、「3)労働組合と労使関係-ビジネスと人権」、「4)労働組合と労使関係-職場の環境改善」の4つを中心に講義やセッションを行いました。
セッション内において、JILAF理事長相原から「国際労働運動-なぜ今国際労働運動が必要か」と題した講義では「労働の価値を再確認する必要がある。グローバルシチズンシップは、私たちの行動の基礎であり、私たちの行動を形にするために用意されているのが、『国際労働運動』である」と参加者の今後の活動に対する激励をしました。
また、ITUCからは「労働者の力の結集」として、組織強化や、とりわけユースメンバーの結束に向けてのグループ討議、発表、SWAT分析、ロールプレイなどを行い、実践的な手法についての情報共有がありました。
シンガポール全国労働組合会議(NTUC)若手リーダーからは、NTUCユース(若手)の活動として、メンター制度などの相談手段の設置などが紹介されました。
OTCiのセッションでは、「強力なリーダーシップの構築」として、各自のデバイスから、DiSC(DiSC行動分析アセスメント)を利用し、感情や行動理論の分析に基づいたグループ分けを行い、討論や・発表をするなど、多様なツールを利用しながら充実したセッションを行いました。
閉会式では、ITUC-AP吉田書記長から「本コースで得た知見を活かし、世界の仲間と連帯を深めてもらいたい。皆さんがこれからの労働運動を作っていくのだ。」と述べられ、セミナーを閉じました。