活動報告 労使関係開発

ラオスLFTU/JILAF労使関係・労働政策(IR)セミナー開催

2022.11.24掲載
開催: 2022.11.24 2022.11.30
集合写真(サワンナケート)

国際労度財団(JILAF)は、11月24日にビエンチャン市、11月30日にサワンナケート市にお いて、ラオス労働組合連盟(LFTU)との共催による「労使関係・労働政策(IR)セミナー」を開催しました。本セミナーには、合計97名が参加しました。

冒頭、JILAFおよびLFTUから挨拶があり、参加者全員に本セミナーの目的の共有と積極的な参加を促し、本セミナーが建設的労使関係の構築によるディーセントワークの実現、安定した社会・経済の発展に結実することを祈念しました。

講義では、JILAF側から、①日本の社会保障制度、②ポストCOVID‐19における労働面での対応、③日本の労働運動と役割と課題等、について共有がありました。参加者からは、日本の社会保障制度内容の詳細や年金受給の条件、企業が得た利益の労使による適切な分配のあり方等についての質問がありました。その後、LFTU側から、ポストCOVID‐19における労使紛争未然防止と問題解決ならびに建設的な労使関係構築におけるLFTUの役割についての共有がありました。

続いて、複数グループに分かれて建設的労使関係と無用な労使紛争の未然防止についてのアクションプランを作成しました。ビエンチャン、サワンナケートそれぞれのセミナーにおいて、各グループから、①文書による雇用契約、社内規定等の整備と厳格な運用、②労働法についての労使による従業員への更なる周知、理解の促進、③安定した雇用に繋がる福利厚生の構築、④政労使がしっかりと連携・協調していくことの重要性等についての発表がありました。これらの発表に対し、参加者より、政労使のフォローアップにより、文書による雇用契約が実現したケースが増えている地域もあることや、一方で、そもそも読み書きができない等の理由により文書による契約が一般的ではない地域もまだ存在しており、まずは識字訓練等も含めた対策が必要である、とのコメントもありました。

最後に、JILAF側から、COVID-19のみならず、ウクライナ情勢等に端を発した物価上昇や為替の不安定等などの影響により、ラオスにおいても雇用・労働面に関する様々な課題が発生しており、より一層政労使が連携することで克服してほしいとの言及があり、LFTU側から、参加者の積極的な参加に対する謝意が表されるとともに、政労使の協力により建設的な労使関係の構築が実現されることを祈念するとの挨拶があり、セミナーが閉会しました。

参加者の様子

  • 挨拶の様子(ビエンチャン)
  • グループワークの様子(ビエンチャン)
  • アクションプラン発表の様子(サワンナケート)