活動報告 労使関係開発

バングラデシュITUC-BC/JILAF労使関係・労働政策(IR)セミナーの開催

開催: 2023.01.16
ILOバングラデシュ代表の挨拶

国際労働財団(JILAF)は、1月16日にITUCバングラデシュ協議会(ITUC-BC)との共催で、バングラデシュのダッカ市内において労使関係・労働政策セミナーを開催しました。同セミナーには各加盟組織リーダー他65人が参加しました。

開会にあたりザファールITUC-BC会長が挨拶し、参加者への謝意ならびに今回のセミナーが3年ぶりに対面で開催できたことの意義を強調するとともに、ポストCOVID19における建設的な労使関係の構築を議論する本セミナーの成功を期待する、と挨拶しました。続いてバングラデシュ経営者連盟のサイドゥル副事務局長、木暮JILAF参与、ILOバングラデシュ事務所のポウティアイネン代表から、それぞれ建設的な労使関係の重要性について確認する旨の挨拶がありました。

セミナーでは、チッタゴン大学法学部のシャヒーン教授とバングラデシュ・アメリカ国際大学法学部のフェルドーシ准教授から、バングラデシュにおける労使関係の現状と課題として、法制度の整備の遅れや政労使一体となった取り組みの遅れ、労働組合や女性への差別的扱い、社会対話の基盤が無い等の説明があり、今後の進むべき方向として、自由で公平な労働運動の実現や女性労働者への特別条項の創設を目指すべき、との発表がありました。

続いて、木暮JILAF参与から、日本においては労働組合が社会保障制度の政策議論や制度実施に積極的に関与していることを説明したうえで、日本の社会保障制度について、健康保険制度の概要を中心に講義を行いました。

その後、参加者によるグループディスカッションを行い、①労使関係の重要性や日本の社会保障制度の概要を認識したこと、②社会対話を各レベルで推進していくこと、③安定した労使関係の構築には政労使の協力が必要なこと、④建設的労使関係の構築に向けて、ITUC-BCとバングラデシュ経営者連盟が協働して取り組むこと等が確認されました。

閉会にあたって斉藤JILAF副事務長は、参加者の積極的な参加に謝意を表した上で、建設的な労使関係の構築を進めて欲しいと伝えて、セミナーを閉会しました。

参加者の様子

  • 木暮JILAF参与とモデレーター
  • グループ討議の発表
  • 閉会式