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No.547(2019/6/14)
バングラディシュ・アコードの継続が保証された

 2013年4月、1,127人の死者という痛ましい犠牲者を出したラナプラザ倒壊事故後、UNIとインダストリオールという2つのGUF(国際産別)は、200を超える多国籍アパレル企業と「火災と建物の安全に関する協定(アコード)」(以下アコード)を結んだ。その後、1800の工場の査察が行われ、多くの瑕疵が発見され、改善された。アコードは2018年5月で終了し、労働組合は延長を主張したが、バングラデシュ政府は自国の法整備により対応するとして応じなかった。以下インダストリオールニュースが報ずる新たなアコードの執行が保証された枠組。

 2019年5月20日アコードとバングラデシュ衣服製造業輸出協会(BGMEA)との間で、バングラデシュにおける工場の安全性に関する進展が確実に継続されるという画期的な合意に達した。5月19日、合意はバングラデシュ控訴裁判所によって承認され、12カ月の移行期間中もアコードの継続を許可した。

 2018年11月30日にバングラデシュ高等裁判所がアコードはバングラデシュで失効と決定して以来、アコード締結ブランドと労働組合はバングラデシュ政府と交渉を行い、行き詰まりを打破する方法を模索してきた。控訴裁判所は、これらの協議を続けることを可能にするために一連の期間延長を認めたが、それ以上の期間延長は認められないことを明らかにした。

 5月19日の法廷審問のほんの数日前に、アコードは、バングラデシュに拠点を置く新組織、既製服産業持続可能性協議会(RMG Sustainability Council: RSC)への最終的な引継ぎの原則についてBGMEAと合意に達した。この合意はアコードの実行を将来に亘り維持し、労働組合の役割を保証するものだ。

 新しい組織は結局全てのアコードの活動、機能およびスタッフを引き継ぐことになる。その運営統治には、バングラデシュ縫製品製造業・輸出業協会(BGMEA) / バングラデシュ・ニット製品製造業・輸出業協会(BKMEA)、各ブランド、そして世界および国内の労働組合が参加することになる。RSCは、関連する政府部門の規制の枠組みの中で運営されるが、政府とは別組織になる。

 移行後、RSCは工場の査察、是正、査察のフォローアップ、労働者訓練、および独立した苦情処理制度を継続する。そして各ブランド、労働組合、および消費者に、アコードの画期的な安全プログラムの重要な要素が確実に実施されることを保証する。

 重要なことには、公的なウェブサイトで、査察および是正活動のすべての結果の完全な開示を行い、これまでのアコードの透明性機能はすべて維持される。

 UNI書記長のクリスティ・ホフマンは次のように述べた。
 「アコードとBGMEAの合意は、バングラデシュのRMG(既製服)業界の最前線にいる労働者の安全を保つための重要な一歩です。アコードによる救命活動は継続可能となった」

 インダストリオール書記長、ヴァルター・サンチェスは次のように述べた。「インダストリオールのアコード以来の目標は、常に労働者の安全と健康を守ることでした。労働者の安全が危うくされないことを確実にし続けるためには、RSCという恒久的な国家監視安全順守の枠組みにおける国内バングラデシュ労働組合の継続的な役割が重要となる。地域および世界の労働組合は、バングラデシュの衣服労働者が最高レベルの労働者安全訓練を受け、独立した苦情処理メカニズムを利用できるようにするために、引き続き努力していきます」

 RSCへの移行を容易にするために、BGMEAは、ダッカのアコード事務所に配置される最高技術責任者および技術者を任命する。これにより、BGMEAはアコードの日々の業務に関する必要な知識と経験を獲得し、効果的で円滑なRSCへの移行を確実にすることができる。

 裁判所によって認められた281日の移行期間中、アコードはバングラデシュで活動するための法的許可を与えられる。

発行:公益財団法人 国際労働財団  https://www.jilaf.or.jp/
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