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No.545(2019/6/7)
大阪でのG20開催に向け東京でC20(Civil20)開催
~労働界からITUCの書記長、連合の代表などが参加~
シャラン・バローITUC書記長の挨拶
シャラン・バローITUC書記長の挨拶

 今年の6月27、28日の両日、G20サミット(主要20カ国・地域の首脳会議)が、日本では初めて、大阪で開催される(注1)。これに伴い、労働組合によるL20(Labour20)、産業界によるB20(Business20)など、8つの「エンゲージメント・グループ」(注2)の会合が開催される。このうち、労働組合との繋がりが深いC20(Civil20)の国際会議が、4月21日から23日まで東京で開催された。この会議には、日本を含め40カ国のNGO、市民団体から830人が参加した。

 今回の会議では、まず、C20の議長である日本の岩附由香氏が挨拶した。児童労働の撤廃と予防に取組む日本の国際協力NGO・ACE(エース)の代表であるが、今回は、C20東京会議を主催する日本のNGOグループの代表として、世界のC20の議長に就任したものである。岩附氏は、「いま世界は貧困や格差、気候変動、途上国の債務、デジタル技術の対応などの問題に直面しています。G20サミットの首脳にSDGsや国際的な約束を行動に移すよう求めましょう」と述べた。

 C20東京会議は、初日の4月21日に、世界の民主主義と市民の権利などを論議して、「東京民主主義フォーラム宣言」をとりまとめ、発表した。二日目には、これまでに論議を重ねてきたG20サミットに向けての政策提言(Policy Pack)について意見交換行い、全体で確認した。なお、この会議に先立ち、4月18日に、C20の岩附議長、次期C20議長であるサウジアラビアの代表などが首相官邸を訪問し、G20の議長である安倍首相に政策提言書を手渡した。首相は「G20大阪サミットに向け、皆さんの提言を真摯に受け止める」と応えた。

 最終日には、エンゲージメント・グループの代表が連帯の挨拶を行った。まず、L20を代表してITUCのシャラン・バロー書記長が登壇、「いま世界では人権や労働組合権の侵害、環境問題の深刻化などが労働者と市民を脅かしている」と強調した。これに先立ち、2月19日に東京で行われたC20の準備会合には、連合の逢見直人会長代行が参加、「現代世界の諸問題を解決するために、各エンゲージメント・グループが連携して取組をすすめよう」と述べた。またC20東京会合での「職場における暴力とハラスメントの根絶」のセッションには、連合の井上久美枝総合男女・雇用平等局長が参加、労働組合の政策や取組みを紹介しつつ論議に参加した。

 C20国際会議の開催は、わが国でははじめてであったが、日本のNGOグループが連携して準備と運営にあたり、G20大阪サミットに向けてNGOの声と政策をアピールすることに成功した。同時に、L20やB20をはじめとする世界のエンゲージメント・グループとの連携が深められた。東京会議の最終日には、「C20の持続と市民社会の未来」をテーマとするセッションが行われた。むすびでは日本のNGOの若者たちによる今後の国際的な連携や活動の強化を呼びかけがあり、すべての日程を終了した。

注1:日本などG7メンバー国のほか、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、韓国、メキシコ、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、EU(欧州連合)。C20の前回会合はアルゼンチン(2018)、次回会合はサウジアラビア(2020)。

注2:L20、B20、C20のほか、W20(Women・女性)、Y20(Youth・若者)、S20(Science・科学)、T20(Think Tank・シンクタンク)、U20(Urban・都市)

発行:公益財団法人 国際労働財団  https://www.jilaf.or.jp/
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