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No.512(2018/8/20)
メキシコ自動車部門に新しい民主的労働組合連合が誕生

 7月20日のメルマガで「保護協約」に守られてきた旧体制から新たな民主的な展開が予想されると掲載したが、早くも新大統領政府下での動きが出てきたことをインダストリオールニュース(2018年7月25日)は伝えている。

 25000人以上の労働者を代表する10の組織が、7月13日、自動車産業における民主主義にもとづきかつ独立した労組連合の創設を発表した。彼らの願いは、国の労働・産業政策の形成に参加することです。

 新労組連合は、自動車、自動車部品、物流、ゴム、航空宇宙産業の労働者を代表する10の組織で構成されている。彼らの目的は、従業員が自分の選択した真の労働組合に自由に参加する権利を享受できることであり、労働組合はその権利を尊重し、権利を守ることだ。

 7月1日にメキシコ大統領に選出されたロペス・オブラドールは、すべての労働組合の自主性を尊重し、労働組合の民主化と労働者の権利を促進するために政府が動くことを選挙運動中に宣言した。それは、新しい民主労働組合連合が政府と真の社会的対話を持てるという希望を労働組合に与えた。メキシコのインダストリオールのコーディネーター、ホセ・ルイス・ロドリゲス・サラザールは次のように述べた。
 「メキシコの市民社会は、あらゆるレベルの政府に存在する汚職とそれに伴う刑罰免責はあってはならないと表明した。新しい政府の選挙によって、我々は国の社会的、政治的、経済的生活を変える機会を得た。今こそ、メキシコの労働者たちが力を合わせ、この新しい変革プロジェクトを支援し、労働界を変革することは私たちの責任です」

 メンバーは、新たに選出された大統領および労働当局と協力して労働者のために「保護協約」などの有害な慣行に対して闘うことを約束した。 メキシコにおける団体交渉協定を支配している形態である「保護協約」は、基本的に、腐敗している組合、雇用主、政府当局間で交渉された合意であり、彼らの目的は、労働者の利益に反する搾取的な労働条件を維持することだ。

 「国家レベルで作成された新しいシナリオをうまく活用し、労働者の真の利益を代表する新しい形態の労働組織を提起すれば、雇用主の利益だけを守る恥ずかしい茶番の団体交渉を終了させることが出来る」と、ロディグエズ氏は付け加えた。

 新しい労働組合連合(以下、連合)が登録され、運用されることを可能にする法的文書を準備することを任されたワーキンググループがプエブラ州で設立された。連合は、同国の労働・産業政策に関するすべての意思決定において、より大きな役割を果たすことになる。連合は北米自由貿易協定(NAFTA)に関する議論で積極的な役割を果たすことを期待されている。2018年12月に新たに選出されたメキシコ大統領が権力を握るまで条約に関する交渉は行われないと考えている。

 インダストリオールのヴァーター・サンチェス書記長は「メキシコの民主化した独立組合の新設を歓迎します。この運動を当初から支持してきたインダストリアルグローバルユニオンは、引き続き、保護協約反対闘争や結社の自由を守るために全面的な支援を提供します」と述べている。

発行:公益財団法人 国際労働財団  https://www.jilaf.or.jp/
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