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No.502(2018/5/31)
米国失業率、18年来最低の3.9%に低下

 米国労働省の発表によると、4月の失業率は2000年12月以来最低の3.9%に低下した。
 雇用の増加数は3月に135,000名、4月に164,000名を記録したが、失業率そのものは過去6カ月4.1%で推移していた。
 他方平均時間給は昨年同期比2.6%の増加となったが、3月の物価は前年同月比2.4の上昇である。

 米国では失業率の低下が続いている中で、賃金水準は長期にわたり2%程度の停滞が続いていたが、最近上昇傾向がみられ、それがいつ本格的上昇に転じるのかが注目されている。

 各州別の3月の労働省統計では、失業率の低い州として2.1%のハワイ州を筆頭にニューハンプシャー、アイオワなどがあり、高い失業率の州はアラスカの7.3%、ニューメキシコ5.6%以下ウエストバージニア、アリゾナ州などがある。ラスト・ベルト地域のペンシルバニア州は4.8%、ミシガン4.7%、イリノイ4.6%だがインディアナ州は3.2%、主要州のニューヨークは4.6%、カリフォルニア州は4.3%である。

民主党のサンダース議員グループが労働政策を発表

 ヒラリー・クリントン氏と先の大統領予備選を争ったバーニー・サンダース上院議員及び10名の民主党議員などが“職場民主法”と題する労働政策を発表した。
 内容は労働組合の力を回復して、労働者保護を強めつつ所得上昇を図ろうとするもので、現在の労働運動の目指す最重要事項の実現を目指すものである。

 法案は先ず、労働組合の結成について、使用者の介入を招きやすい選挙投票の実施ではなく、大多数の賛成署名集めで労組が結成できる事、使用者は労使交渉の要求を受理した10日以内に交渉に応じる事、労働組合に代弁される労働者は組合に対し何らかの料金を支払うこと、労働者の20%を占めるとされる契約労働者についての雇用関係を見直して労働法の適用範囲を拡大する事などである。契約労働者問題についてはインターネット配送タクシーのUBERなどがある。

 この政策について米国を代表する各労組、AFL-CIO、サービス従業員国際労組(SEIU)、全国教育協会労組(NEA)は承認を表明(5月10日付ワシントン・ポスト)したが、その実現可能性は今年11月の中間選挙における民主党の勝利以外にはない。

 トランプ支持に走ったラスト・ベルト地域の白人労働者など組合員の離反が目立つ労組、反面、労働組合は組合員の事しか考えないと見られる体質、共和党優位を許し、組合費納入を従業員の自由意志とした労働の権利法制定、こうした事態を招いた一般選挙民の理解に何がアピールできるのか、民主党勝利への労働組合の課題は余りにも多く、かつ重い。

発行:公益財団法人 国際労働財団  https://www.jilaf.or.jp/
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